ミタニマイクロニクス株式会社

メタルマスク関連

表面実装技術（SMT）

プリント基板の表面に各電子部品をクリーム半田印刷後に搭載する技術。電子部品は表面にのみ接続され、貫通穴を必要としない。このため、多層基板の内部では自由な配線ができ、部品も小型化が図れ、実装密度が増大する。最近ではこの方式で多くの基板に搭載されている。SMT(Surface Mount Technology)とも言う。

アスペクト比

アスペクト・レシオ（Aspect Ratio）とは2次元形状の物の長辺と短辺の比率を指し示す言葉。メタルマスクでは開口幅と厚みの関係を表わす時に用いる。

42アロイ

鉄にニッケルを配合した合金である。常温付近で熱膨張係数が低いのでリードフレーム等に用いられる。成分例は重量%でニッケル42％、鉄57％、その他銅・マンガンが添加される。

コバール

コバール（Kovar）は鉄にニッケル、コバルトを配合した合金である。常温付近では熱膨張率が金属の中で低いのでICリードフレームや蒸着用マスクとして使用される。成分例は重量％でニッケル29%、コバルト17%、ケイ素0.2%、マンガン0.3％、鉄53.3%である。

SUS

ステンレス鋼。鉄（Fe）、ニッケル（Ni）、クロム（Cr）などの合金で耐食性が高い。磁性を持つSUS430と磁性を持たないSUS304が主である。

パーマロイ

Fe-Niの合金で初透磁率の大きいことを目的に作られた合金。名前の由来はpermeability（透磁率）+alloy（合金）による。

ベリリウム銅

銅（Cu）に0.15%から2.0%程度を混ぜてベリリウム銅合金として利用される。銅よりはるかに強く、純銅に近い良好な電気伝導性がある。膨張率はステンレス鋼に近い。

インバー

ニッケル36%、鉄64%の合金をインバーと呼ばれる。インバー合金は熱膨張率が非常に小さく機械式時計の発条などの精密機器に用いられている。

ニッケル

銀白色の金属で鉄族に分類される。アディティブメタルマスクの主成分である。

モリブデン

銀白色の硬い金属（遷移金属）。常温、常圧で安定な結晶構造。モリブデンと銅の合金は、優れた温度特性と適度な導電性を兼ね備えている。ハイブリット化やロケットの電子基板などに用いられている。

熱圧着

金属表面同士を相互に原子レベル程度の距離まで接近させると、金属結合が形成される。高温、高圧で金属同士を密着、接合させ一度に形成できない高アスペクトのメタル版を数枚の板に用いる。

拡散結合

拡散結合はこの原理をもとに、加熱・加圧の手段を用いて固相状態のまま、2つの金属表面を金属学的に一体化させた方法です。

電解研磨

被研磨体を陽極として適当な電解液中で電解し、その際の陽極溶解作用により陽極面を平滑化させる方法である。メタルマスクの開口断面を滑らかにするために行う。

エッチング

CADデータからアートワーク（ポジフィルム）を出力してフォトリソグラフィティ・エッチングでメタルマスクを作成。板の両面からエッチングされるが、いわゆるサイドエッチの為に断面形状は、肉厚中央部に出っ張りを生じる。

レーザー

フォトマスク不要でCADデータから直接製造される。光源はファイバーレーザー、YAGなどがある。板の片面から穴を空けていく。通常は、レーザー照射面とは逆面をスキージ面とする。位置精度は良好。

アディティブ（電鋳）

電鋳法（エレクトロフォーミングなどとも呼称される）によるメタルマスク製造は、原版上にレジストパターンを形成し、メッキによりメタルを堆積して製造される。ほぼレジストパターン通りに形成されるのでラインシャープネス、マスク断面形状ともに良好。

機械加工

切削加工とプレス加工がある。切削加工として、刃物で材料を削る加工である。その代表的な工作機械として旋盤やフライス盤があり、これらは一つの工作機械で様々な形状の部品を作製出来るという特徴がある。印刷機の基板セッティング用冶具もこの方式で作製する。

ワイヤー加工

ワイヤーカットとも呼ばれる。ワイヤー線に電気を流して、板状の品物を任意形状でカットする加工方法。品物が通電しないとカットできない。原理は真鍮のワイヤー線に電圧をかけ、イオン水中で放電させ金属分子を破壊することで、品物を切断していく加工のこと。